英語フレーズ!”Never Pull their weight on their own”
![](http://smilewords.com/wp-content/uploads/2016/11/weight.png)
今日は英語フレーズの
Pull one’s weight
をお届けします。
実際に原文に出てきたのは、タイトルのように、
Technology solution will never pull their weight on their own.
というものでした。
面白い表現なので記録しておきます。
直訳すると、
「テクノロジー・ソリューションは、自分達だけでその体重を決して引っぱらない。。???」
というわけのわからんことになりますが、
辞書をひくと、
“pull your weight”
≪イギリス英語での意味≫
to work as hard as other people in a group:
(グループの他の人たちと同じ程度に働くこと)
(例文)
The others had complained that Sarah wasn’t pulling her weight.
(セーラがさぼっていたとほかの人たちから文句が出た。)
≪アメリカ英語での意味≫
to do your fair share of work that a group of people is doing together:
(グループで行っている任務を、公平に分担すること)
(例文)
If he doesn’t start pulling his weight, he’ll lose his job.
(ちゃんと分担した仕事をやらないようなら、彼は仕事を失うだろう。)
出典:Cambridge Dicrionary
http://dictionary.cambridge.org
イギリス英語とアメリカ英語で、
微妙なニュアンスの違いがあるものの、
自分の役割や責任を果たす
というような意味がありそうですね。
「テクノロジーソリューションは、決して正当な自分の責任を果たさない。
→ 投資した分が回収できるとは思えない。→金食い虫である」
財務関係からの苦言の一部だったので、
こんなニュアンスになりました。
危うく体重を引っ張るところでした…^^
おもしろい熟語ですね。斎藤秀三郎先生がidiomology(先生の造語)に
はまったというのもわかります。
初見でどういう意味かと想像したら間違ってました。
後半の説明で理解できましたが、これって語源は、イラストにあるような
太った女性がランニングマシーンで運動してるというより、綱引きから
来てるんじゃないでしょうか。運動会でやるtug-of-warは初期の五輪の
正式種目だったように西洋でもポピュラーだったようです。
みんなが息を合わせ全身の体重をこめて思いっきり引っ張れば勝てるけど
「こんなのにムキになりたくない」「疲れるのや痛いのはごめん」という
手抜き人間がいて、かっこだけ引っぱってるふりで力は入れてないなら
そのチームは負けてしまうことに。
“Technology solution will never pull their weight on their own.”
の「テクノロジーソリューション」もよくわかりません。
辞書にソリューション(業務上の問題を解決する情報システム)と
長い説明もありますから、しいて訳せば「技術的解決法」かなあと。
on their own は「自分で、独力で、単独で」なので
「テクノロジーソリューションはそれがあるだけで仕事をしてくれるわけ
ではない → 使いこなす必要がある」というニュアンスに取りました。
夏目漱石が『語学養成法』のなかで
「教授法はずいぶん肝心なものであるが、いくら細目がりっぱにできて
いたところで、教授法自身が活動してくれるわけでないから、よくそれ
を体得した教師が、じゅうぶんの活用をしてくれなければ、効果があがる
ものではない。」と述べていることと通じるような気がします。
cof さま
ご訪問コメントありがとうございます!
いろいろ大変勉強になりました。
ありがとうございます。
以下は私なりの見解です。ご査収ください。m(_ _)m
イラストの件:
イラストの絵は文字通りの訳を茶化して挿入しましたので、
最終的な訳の意味とは別なものとなっています。^^
「綱引き」ということで、なるほどなぁ!と思いました。
分担や責任を果たすという意味がよく表れていて、
ぴったりだと思いました!
私の頭には、
pull yourself together
などの言葉が浮かび、
自分の内面の基準のようなものが
きちんと果たされていないというような印象を受けました。
Technology solutionは、ソリューション自体が
すでにほぼ日本語化している(この案件の分野では)のと、
原文での背景が少なく特定できなかったのとで、
そのままカタカナで使いました。
「技術的解決法」としても、もちろんいいと思います。
記事内にも記載しましたように、
この一節が財務部門からの苦言から来たものでしたので、
「使いこなす必要がある」からさらに踏み込み、
財務部門が技術部門への資金投入をあまり好ましく思っていない、
という背景で訳していきました。
漱石の引用中の「十分の活用」イコール「投資した資金の回収」という感じでしょうか。
以上、お読みいただきありがとうございました。
よろしくお願いいたします。