MT (機械翻訳)とCAT (翻訳支援) ツールの違い
MT (機械翻訳)とCAT (翻訳支援) ツールの違いというのは、一見似ていても違いははっきりしていますね。
実務翻訳者さんならどなたでもご存知だと思いますが、ブログネタということでお付き合いください。
MT(Machine Translation)というのは、機械翻訳ですね。
つまりあなたが英語などの他言語がわからないときに利用する、Google 翻訳ツールとか、エキサイト翻訳とか、原文を放り込むと他言語に訳してくれるアレです。
なので、機械翻訳は機械がする翻訳であって、あなたは何もしなくてもいい。
一方CAT(Computer Assisted translation)ツールというのは、あくまでも翻訳支援ツールであって、あなた自身が翻訳しない限り、何も起こりません。つまり原文をインポートしてじっーと待っていても、機械は何もしてくれない。
ローカルの端末で使うことが多いソフトウェアで代表的なものには、Trados、MemoQ、Wordfast などがあります。
オンラインでも使えるものには、Memosource, Across, Translation Workbench, Smartling などいろいろ、それはもういろいろあります。
利点と欠点
【機械翻訳の利点】
【CATツールの利点】
【機械翻訳の欠点】
【CATツールの欠点】
Trados などのいろいろなCATツールを使用するのは、実務翻訳業界ではもう当たり前のことなのですが、最近はここにPost MT がよく混じるようになってきました。
これは、名目上はあらかじめ機械翻訳されたバイリンガルのファイルの訳文の修正作業をするという仕事内容です。しかし修正と言っても実際頭の中で行う作業は同じ。翻訳作業です。荒唐無稽な機械翻訳の訳文を見ていると、気分が悪くなってくることもあります。
そして当然レートは下がります。機械翻訳の精度がもう少し上がればこれもありかな、とは思います。でもいまのところ、じゃまな機械翻訳をいったん消して、泣きながらはじめから訳しなおしているというのが実情です。
しかしまあ時代がどんどん変わっていくのも致し方ないこと。
気が付いてみると、私の場合、ツールなしで納品する案件などここ数年1つもありません。
WordやExcelで2ファイル並べて訳していたのが、遠い昔のことのようです。
この記事へのコメントはありません。