アンダルシアのマルベーリャで今朝激しく思ったこと。
今朝の地中海。マルベーリャの海。
今日も翻訳の話ではありません。旅行記なので興味がないという場合は、どうぞ飛ばしてください。m(_ _)m
今、スペインのアンダルシア州、マルベーリャというところに滞在しているんですが、2泊目の夜が明けたころに、ふと巨大な思いがこみ上げてきました。
地中海に面し、アフリカと向かい合うアンダルシアという場所は、キリスト教徒とイスラム教徒(アラブの人たち)が何百年にもわたり、常に争ってきた場所なんですね。
もともとアラブ人が住んでいたところをキリスト教徒が奪ったり、またその逆だったり。
私はスペイン北部に行ったことがないので、スペイン全体がそうかどうかはわからないのですが、アンダルシアやカタルーニャ地方の都市には、必ずオールドタウンと呼ばれる旧市街があります。
これはユダヤ人やアラブ人のもと居住地だった地域なんですね。そしてここマルベーリャにも旧市街があります。ほとんどの観光客は、この旧市街を見に来るんです。
で、ですね。
今朝半分まだ眠っている状態で、おおきな(!)とともに、急に実感したことがあるんですね!
それは、
「今世界を飲み込んでいるこの争いは、延々過去から続いているものなんだ!」
ということなんです。
それはもう、ぼんやりしていたものが、突然はっきり姿を現したかのような感じでです。理屈や知識で知るというんじゃなく、感じたんですね。
↓は私がインスパイアされた10世紀のアラブ人のお城の城壁です。ホテルの人に聞いたら、「アラブの王が住んでいたけど、戦争で壊された、今は壁しか残っていない」のだそうです。
このボードにはお城の歴史が記されています。お城の名前は「アルカサバ(発音不明)」。10世紀ごろアラブ人によって建てられ、その後徐々に規模が大きくなっていったと。城壁内部には10ほどタワーがあったらしいです。要塞として、町で一番高いところに建てられたと書いてあります。
何百年も昔、アラブ人の土地をキリスト教徒が奪ったという事実を土台に、アンダルシア地方やその他の類似する国や地方の歴史は続いているわけなのですが、奪われたほうはやはり納得いかないという面があるかもしれませんね。
下は旧市街の民家の壁です。アラビア風のタイルがきれいです。
きれいな言葉でいろいろ説明したとしても、つまるところ「強いものが奪い、思ったように世界を動かしている」ということなのかなあと。
で、人は思ったように人からされたくはないんで、争うんでしょうね。民族が違い、自分たちとは全く習慣も言語も違う集団に、おとなしくしていればいいようにされるとなると、もうやっぱり戦うしかないと。残念ながら、きっとその次元にまだ私たち人類はいるんだなあと思った次第です。
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