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今の日本は第二次鎖国時代?外を見よう!旅に出よう!

ここ数年、YouTubeやDailymotionで日本のドラマやニュース、映画やCMを見ることができるようになったので、日本の情報が雪崩のように入ってくるようになっています。


これが10年以上前だと、ウチはJSTV(日本のテレビが見られる衛星放送の一種で高い登録料を毎月支払うシステムです)に加入していませんでしたので、日本のリアルな情報に触れることができなかったんですね。もちろんネット検索すればいいだけの話なんですけど、あまりそれもしなかった。


で、こんな風に大量の日本ドラマやその間に挟まっているCMを見ていて、つくづく感じるのが、日本って私が1999年に出国した当時とあんまり変わってないんじゃない?!?ということなのです。

もちろん、家電製品やインフラ、人々の食生活などは格段に向上していると思います。でも私が言いたいのはそういう表面的なことじゃなくって、人のものの考え方とか人間関係のことなんですねー。というより、あのころより保守化している(!)ような気がします。なぜなんだろう???




(スペインにゃんこ特集です)


私はもう19年近く日本を離れていて、日本人の正確な感覚を失っているところもあるので、似非日本人がたわごとをほざいていると思って、どうぞ怒らないでください。もし気分を害されそうな場合は、ここで読むのをやめてくださいね。



それでもあえて書こうと思ったのはやっぱり日本がどうしても心配だからです。日本はどこまでも懐かしい私の母国だからです。距離を置いているからこそわかることもあるんじゃないかと思ったのです。


完結し止まっている感じ



まず、一番感じるのは、完結して、満足して(または満足しているふりをして)、止まっている感じです。


日本人は、自分の国は他国より文化が進んでいて、安全で、清潔で、サイコーだから、「このままでいい!」と思っている(思わされている)ような感じがします。


なぜなら、たくさんの人々がネット上テレビ上で「日本人はすばらしい」、「日本人のおもてなし」はサイコー!イェイ!と宣伝しているからです。


空港で日本を訪れる外国人に密着取材する番組を見ました。これは「外国人がいかに日本を愛しているか」ということをアピールする番組です。


日本まで来る人達ですから、それはまあ日本びいきであることは間違いないので、ポジティブな答えしか返ってこないでしょう。


でも、なんか変じゃないですか?





今、海外での「日本のプレゼンス」は、どんどん急降下しています。19年前、イギリスに来た当時は、会う人すべてに「日本人か?」と聞かれました。つまり極東のアジア人と言えば日本人だったということです。



でも今はどうでしょう。ニュースでもめったに「Japan」という言葉を聞きません。チャイニーズマーケットでの日本食品も減っていく一方です。もう日本のうどんやそばを買えなくなってしまいました(´;ω;`)

つまり、日本人が思っているほど世界の人々が日本のことを気にしているわけではないような気がするんです。



北の人たちのきな臭い事件一つとっても、中国と韓国のニュースは報じられても、日本に関するニュースはさほど大きく扱われませんでした。国土の上空をミサイルが何度も横切っても!です。私から見れば、馬鹿にされてるとしか思えない出来事でした。

何が言いたいのかというと、日本は世界で「特別素敵な国」と思われているわけじゃない、どちらかというと「おとなしいし、目立たないし、どうでもいいけど、ご飯だけはおいしい国」と思われているんだ、ということを正しく認識したほうがいいんじゃないかなあ、ということです。


たまに海外旅行にツアーでなら行くものの、日本から一歩も出ず、日本のテレビやニュースだけで暮らしていれば、客観的に世界の中の日本の姿を見ることはできないでしょう。でも、世界の中の日本の姿なんてどっちでもいい、日本の中で十分楽しくやっていけるから、命に別状はないのでこのままでいい。➡ 自己完結


国内はとりあえず平和で、日本の食べ物は美味しく、住居は清潔で、周りはみんな頭の中まで理解できる日本人。テレビでは「日本はサイコー」って言ってる、日本の音楽もお笑いもサイコー。じゃ、めんどくさいしまいっか。ってことになりますよね。

自主的第二次鎖国時代



英日の翻訳業という仕事柄、日本語の美しさから藤沢周平、司馬遼太郎、山岡荘八あたりの江戸ものを好んで読んでいるのですが、今の日本のメンタリティは、江戸時代とさほど変わっていないように感じます。

どんなに表面を変えたところで根本のところは鎖国をしていた江戸時代のまま


ただ、当時と少し違っているのは、それがお上によって強制されたものではなく、「自主的にやっている」ってところです。



名付けて自主的第二次鎖国時代ですね。

自分で自分を縛り、ついでに他人も縛る感じ




考えてみると、これは一層傷が深いですね。

日本人ならば従わなければならない「ルール」のようなものが暗黙のうちにあり、これで自分を縛る。でもやっぱり苦しいから自分だけじゃ不公平だ!⇒ 他人も縛る。

長年姑にいじめられてきた嫁が、息子の嫁に意地悪するのと同じですね。^^

こういう悪循環でお互いを見張りあっているような気がします。とても窮屈です。これが良い面で現れれば、とても緊密で結束した社会で、お互い助け合ったりするのでしょうけどね。



話はそれますが、中国人の海外での結束の仕方は素晴らしいものがありますね。でも海外に出ている日本人は、日本が窮屈で出てきた人が多いので、海外でもできるだけお互い関わらないようにすることが多いですね。おそらくこの傾向は続くと思います。


とにかく旅に出よう!住んでみよう!



つまり、日本に来る外国人にへばりついて、「日本サイコー」って言われて悦に入っているんじゃなく、「とりあえず外に出て自分の目でいろいろみてみましょうよ」ということを提案したくて、これを書いています。できれば数ヶ月、数年単位で住めたらいいですね。



実際に自分で体験してみないことには、わからないものです。やるだけですからやってみましょう。日本はアジア諸国に近いので、どんどんこれから発展するアジアの国がみれますね。とても有利な位置にあるんですよ。


イギリスと日本はどちらも島国でよく比較されますが、イギリス人は猛烈に旅をします。国内も純粋なイギリス人なんていないんじゃないかと思うほど、宗教、民族、人種が混じりあっています。


それが単にいいと言っているんじゃなく、「ツーカーでわかってくれるはずがないので、ちゃんと主張しないと無視される環境が整っている」ってことなんです。


無視されて踏みにじられたくないから、みんな声を上げて主張するんですね。そしてそれをとりあえず聞いて吟味しようとする姿勢がある。何か違ったことをする人がいても、法にふれるようなことでなければ、やみくもに排斥しようとはしない。


衣食住が足りて、隣も隣も隣もみんな日本人の日本はとてもラッキーです。でもそのメンタリティで、人種のるつぼを生き抜いている国々の人たちと渡り合っていくのは、とても大変かもしれません。黙っていてもわかる社会と黙っていたら無視される社会です。






だから閉じこもるんだよ!じゃなく、


「とりあえず外へ出よう!もっと外から日本を眺めよう!」


今回はこのような提案でした。
お付き合いいただきありがとうございました!



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