数週間前、ロンドンに行ってきました。
あるCATツールのメーカーからのお誘いです。
このミーティングは、
彼らのツールやウェブサイトに対して、
私たちフリーの翻訳者の意見を、
求めるためのものです。
私は、それほどヘビーなユーザーではないのですが、
色々なレベルのユーザーが必要だったらしく、
良い経験でもあると思い行ってきました。
そこで炎上したお話。
米ドルと日本円の仕事はやっていけない
翻訳者さんたちと話していて、
リアルで炎上したのが単価の件です。
昨今の円安で、
日本からの案件のレートはガタ落ちです。
この単価では生活していけません。
(英日翻訳の場合です)
ひところ1ポンド130円ほどだったのですが、
現在は180円前後をうろうろ。
1ワード0.03円とか、
平気で提示してくる翻訳会社がありますが、
ポンドに直すともうほぼタダ同然です。
もう長い間日本の翻譯会社からのお仕事は、
お受けできない状況が続きます。
また、ドルも£に直すと、
6割くらいになってしまいます。
ほぼ半分です。
米国の翻訳会社からの案件見積もりで、
ポンド建てまたはユーロ建てで見積もると、
彼らは、
たいてい米ドルにして欲しいと言ってきます。
そして為替レートを使わず、
例えば、
£0.07で見積もれば、
$0.08とかで提示してきます。
(➡つまり£0.048)
また、外国通貨は、
ポンドに変換する時と、
銀行の取り扱い手数料が、
そこから差し引かれます。
恐らくアメリカ人は単純計算もできないのでしょう。
こちらもばからしいので、
仕事を断り続けます。
そこで現在は、
英国とヨーロッパ圏の会社とだけ、
取引するという状況が続いています。
現状ユーロもかなり落ち込んできているので、
気を許せない状況が続きます。
同席していた翻訳者さんも、
ほぼ同じようなプロセスで、
欧州圏だけに絞り込んでいるらしく、
なんだかんだで意気が上がり、
連帯感が生まれた貴重な一日でした。